中國の孔鉉佑駐日大使は27日、中國社會科學院主催の中日國交正常化50周年記念國際學術シンポジウム「初心に立ち返り、未來に向かう」に出席し、スピーチを行った。孔大使は臺灣問題に重點を置いて中國側の厳正な立場を明らかにし、「一つの中國」原則にはいかなる「グレーゾーン」も曖昧性の余地もないことを強調した。在日本中國大使館ウェブサイトが伝えた。
孔大使は「50年前、両國の上の世代の指導者は非凡な知恵と勇気をもって、相互尊重、相互信頼、そして『小異を殘して大同につく』精神に基づき、政治體制、社會制度、イデオロギーの違いを乗り越えて、歴史や臺灣地區など重大な原則的問題の処理について重要な了解と共通認識に至り、國交正常化の実現における障害を一掃した。その後の50年間で、中日関係は困難や起伏を何度も経験。雙方は経験と教訓を総括して、4つの基本文書をまとめ、一連の重要な共通認識に至り、様々な摩擦や溝の処理における基本的準拠を確立した。これは、中日関係の安定した持続的な発展を確保する根本的な保障でもある」と指摘した。
孔大使は「國交正常化から50年後の今日、雙方が初心と原點に立ち返るうえで基本となるのは、両國関係の政治的な基礎に関わる重大な原則的問題において約束を必ず守るということである。臺灣問題の適切な処理は、中日國交正常化の実現における前提であり基礎であった。『一つの中國』原則には、いかなる『グレーゾーン』も曖昧性の余地もない。日本側は國交正常化交渉時において中國側に厳粛な政治的約束をし、『中日共同宣言』において『中國は一つしかない』ことを改めて明確に表明し、『一つの中國、一つの臺灣』『二つの中國』への不支持、『臺灣獨立』への不支持を過去繰り返し公に表明してきた」と指摘。
「臺灣問題において日本側に否定的動きが集中的に見られ、中日関係に深刻な妨害をもたらしていることが懸念される。日本側が中日間の4つの基本文書の精神とこれまでの約束を確実に遵守すること、特に臺灣海峽情勢が敏感な瀬戸際にある現在、的確に言動を慎んで、中日関係にさらに大きな損害をもたらさぬようにすることを望む」とした。
また「中日関係は現在、摩擦の新たな多発期にあり、新舊の問題が入り交じり、顕在化している。雙方はリスク管理?コントロールを一層重視し、しっかりと約束を厳守し、中日間の4つの基本文書の原則及び関連する共通認識の精神に従い、敏感な要素を適切に処理して、両國関係の大局への打撃を回避する必要がある」と強調した。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年8月29日