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火に油を注ぐことは政治的解決の障害に

人民網日本語版 2022年03月30日15:44

ウクライナ危機がすでに1ヶ月以上続いている中で、NATOは先日首脳會議を開いた。米國と米國が主導するNATOは、いかにして和平交渉を促進し、早期に停戦を実現するかを重點とするべきにもかかわらず、會議の発したメッセージは、人々を失望させるものだった。ウクライナ危機を作り出した國である米國は、戦爭責任を反省することも、戦火を消し止める方法を考えることもしなかったばかりか、反対に責任を転嫁して、大量の武器弾薬の提供と極端な制裁のさらなる実施を公言したからだ。火に油を注ぐこのようなやり方は、危機の政治的解決に一層の障害をもたらしており、世界と地域の平和と発展にさらにマイナスの結果をもたらすことになるだろう。米國の様々な行為は、大國のあるべき姿ではなく、覇権國家が危機を作り出すことで自らの覇権主義的目標に役立てようとする惰性によるものだ。(人民日報「鐘聲」國際論評)

ウクライナ危機の経緯を観察すると、極めて明らかな時系列がある。まず米國はウクライナにNATO加盟を安易に約束することで、ロシアとの衝突?対立という落とし穴へと誘い込んだ。そして危機が発生すると、米國は「平和維持」を叫ぶ一方で、數億ドルの対ウクライナ軍事支援を大いに実施した。「薪を抱えて火災を消しに行く」といったようなやり方によって、米國はその偽善的本性を余すところなく露呈したのだ。

ウクライナ危機の行方は、米國の行動に大きくかかっている。米國のトゥルシー?ギャバード元下院議員は、「米國はウクライナのNATO加盟を受け入れないと保証するだけで、ロシアとウクライナの戦爭勃発を阻止できたのに、わざとそうしなかった」と指摘した。これは、ロシアを封じ込め、歐州の戦略的自立の動きを抑え込み、歐州で崩壊寸前の自らの覇権的地位を維持するという目標に役立てるため、引き続きウクライナを地政學的戦略の駒として利用するのが目的だったからだ。

米國は自らの覇権を維持するために、他國に責任を転嫁することが習慣となっている。ウクライナ危機の発生後、米國は、「事前に知りながら戦爭を阻止しなかった」と中國を中傷したり、「ロシアの制裁回避を手助けすれば、中國は重大な結果に直面することになる」と脅したり、「ロシアが中國に軍事支援を要請した」と根拠のない発言をしたり、「中國を含む全ての國に國際秩序の維持」を白々しく呼びかけたりしてきた。中國はウクライナ問題において、正義を主張し、平和を追求し、長期的視點に立ち、常に建設的役割を果たしてきた。中國は事態の緩和と政治的解決に資するあらゆる努力を支持し、外交的解決の促進に寄與せず、火に油を注ぎ事態をエスカレートさせるあらゆる行動に反対している。中國に対する米國の様々な中傷やイメージ毀損は、問題から注意をそらし、機に乗じて中國を抑えつけ、封じ込めるために他ならない。米國の行為は、米國式覇権?覇道の具體的現れであり、冷戦思考が災いしていると言えよう。

平和のための可能性を生み出し、政治的解決のために余地を殘すことは、責任あるどの國もが取るべき行動であり、それ以上に大國の責任である。もし本當にウクライナ情勢の緩和を後押しすることを望んでいるのなら、米國は火に油を注ぐことを止め、ほしいままに制裁の圧力を振りかざすことを止め、デマを流して他國のイメージを毀損することを止めて、真に平和と正義の側に立つべきだろう。(編集NA)

「人民網日本語版」2022年3月30日

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