之江実験室は10月30日、「中國の十數のトップクラスイノベーション機関と共に「スマートコンピューティングデジタル原子爐」を共同建設する。実験室は同時に、コンピューティング材料、コンピューティング育種、コンピューティング製薬、コンピューティング天文、コンピューティング遺伝子の5大方向が含まれる「スマートコンピューティングデジタル原子爐」の重要研究開発プロジェクト第1弾を始動した。関連分野の科學研究イノベーション及び産業発展に全面的に寄與する」と発表した。光明日報が伝えた。

スマートコンピューティングはスーパーコンピューティングやクラウドコンピューティングの代替品ではなく、既存のコンピューティングを単純に集積したものでもない。任務の需要に基づき、最良の方法により既存の計算資源及び最も適切な計算方法を利用し、実際問題を解決する一種の計算形態で、オンデマンドアクセス、ユビキタスサービス、自動適応、正確で効率的といった特徴を持つ。

「デジタル原子爐」とは何か。これはスマートコンピューティングに基づく真新しい科學裝置で、スマート化「デジタル原子爐」エンジンにより、異なる計算任務に大量の計算資源と最も優れた計算方法を割り當て、最良の結果を形成し、中國の科學の発見、社會ガバナンス、デジタル経済発展に新たな方法、新たなツール、新たな手段を提供する。

之江実験室の朱世強室長は始動セレモニーで、「之江実験室は計算力施設とスマートプラットフォームを支えとし、データ、アルゴリズム、モデル、知識を基礎とし、公共知識バンクとドメイン知識バンクを構築する。運営管理、協同計算、知識構築、シミュレーション、データ処理、マンマシンインタラクションの6大エンジンを構築し、『スマートコンピューティングデジタル原子爐』を建設する」と紹介した。

杭州未來科技城之江実験室南湖本部に位置する計算データセンターは現在、中國の科學研究機関のうち最大規模かつ最高レベルの計算力センターの一つだ。「デジタル原子爐」はスマートスーパーコンピューティング、スマートコンピューティングクラスター、ニューロモルフィック?コンピューティング、グラフ計算などの計算力資源を集積し、広域協同計算力プラットフォームとスーパーコンピューティングインターネット計算力プラットフォームを配置することにより、協同総合計算力は10EFlopsにのぼる。中國工程院院士で、之江実験室人工知能（AI）分野首席科學者の潘雲鶴氏は、「之江実験室が建設する『スマートコンピューティングデジタル原子爐』はAI技術を觸媒に、學際的で多業界?マルチモーダルのデータによる核融合?核分裂型の応用を促進し、次世代AIの重要インフラになる」と述べた。

之江実験室はさらに、「スマートコンピューティングデジタル原子爐」の第1弾となる重要応用プロジェクトを始動した。初めて「スマートコンピューティングデジタル原子爐」のコンピューティング育種、コンピューティング天文、コンピューティング製薬、コンピューティング材料など一連の白書を発表した。スマートコンピューティングと材料、製薬、遺伝子、育種、天文などの分野との深い融合の促進を加速し、中國の重要戦略分野の科學研究をサポートし、浙江省3大イノベーション最前線の建設を後押しする。（編集YF）

「人民網日本語版」2021年11月5日