五輪の競技場で中國の選手の好成績が相次いだ要因は何か。選手個人の才能、たゆまぬ努力、科學的な練習方法以外に、もう一つの「神器」があった。それは練習場の畫期的な技術だった。光明日報が伝えた。
ボート選手の後ろには、「アクチュアリー」の役割を果たす中國宇宙事業の「風洞」技術が控えていた。この本來はミサイルや航空機に用いられる空気力學技術が、中國ボート選手の「3次元力測定プラットフォーム」に変わった。このプラットフォームにより、空気抵抗を正確に測定し、最良の隊形を計算し、ボート選手の空気抵抗を最低にし波を切り前進できるようにした。
競泳選手の後ろには、「千里眼」の役割を果たす測位システムのナビゲーション技術が控えていた。かつての軍事テクノロジーはすでに競泳の練習と結びついている。水をかく頻度、幅、回數、ターンといったすべての動きに正確な評価、正確なパラメータがある。事情を知る関係者は思わず、「大陸間弾道ミサイルの技術が支えるのだから、中國の競泳選手が金メダルを取れないはずがない」と思わず驚嘆の聲を漏らした。
五輪はすべての選手の栄光と夢を見守るだけでなく、一國の科學技術力を検証する場にもなっている。五輪の競技場は実際、大國のテクノロジーと製造の競技場でもある。
五輪100メートルの會場はかつて、ボルト、ガトリン、パウエルなど黒人選手の獨壇場だった。今回の東京五輪では蘇炳添選手が電光石火の走りで、9秒83の成績によりアジア記録を更新し、世界の人々を驚かせる「中國のスピード」を見せた。
蘇炳添選手は、論文の中で「中國のスピード」の秘訣を明らかにした。まず、ハイテク計器や設備により選手の體力、技術、回復などの各部分を全面的にモニタリングし、カスタマイズされた練習計畫を作ることで、選手の競技水準を全面的に高める。
科學技術の力は、中國のスポーツをより速く、より高く、より強くするほか、一般の人々の日常生活にも浸透し、全國民のフィットネスをより彩り豊かにしている。早朝の北京オリンピック森林公園で、朝のランニングに勵む人は速乾ウェアを著用し、運動用のスマートブレスレットを裝著し、太陽の光を追いながら前進している。蒸し暑い夏の夕方、中國各地の都市部?農村部の若者は軽量で弾力性抜群のバスケットボールシューズを履き、しきりに汗をかいている。隣には、卓球自動サーブ裝置を使い練習する若い男性が汗びっしょりになっている。スマートテニスロボットと楽しくプレイしている女性の姿も見られる。これは今日の中國ではすでにありふれた光景になっている。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年8月13日