新型コロナウイルス感染が発生して以來、日本の政府と民間は中國に対する善意を示し、その思いやりと友情が込められた行動は誰の目にも明らかな事実だ。これには近年の中日関係の著実な改善という背景もあれば、東アジアの近隣國間で人道主義精神を発揚し、互いに見守り助け合い、共に困難を克服するという積極的な姿勢に基づき、「感染癥との戦い」を前にして共に向き合わなければならない「人類運命共同體」という思想的要素もある。（文：高洪?中國社會科學院日本研究所研究員）

日本は中國に様々な形で、數量の比較的大きい支持と援助を寄せ、中國の政府と國民から肯定的な評価と心からの感謝を得た。一方で、日本の感染狀況が日増しに深刻化する中、中國も日本への支援を始め、検査キットから防護物資までを日本に送り続けた。このような互いに見守り助け合う連動は中日関係にプラスの影響をもたらし、「人類運命共同體」への認識と理解を深めたと筆者は考える。

感染癥に國境はない。客観的な現実は中日両國、さらには世界に、世界規模の経済?社會的動揺と生態環境の災禍を前に、人類が苦楽を共にする「運命共同體」を構築しなければならないことを告げている。この「大局観」の下、國家間の構造的矛盾、歴史?文化観の相違、及び現実的利益の摩擦と衝突は、いずれも前向きな対話と意思疎通を通じて、公平と正義の原則に基づいて解消する必要がある。

感染癥と共に戦うことを経験した中日関係も多くの新たな狀況や問題に直面する。例えば、直接的、積極的意義において、公衆衛生事業と醫療研究開発分野の協力は焦眉の急だ。特にウイルスの発生源を遡る研究においては、今回の感染癥で得たウイルスの標本を共有し、感染の時期、地點、地域、経路の情報によってデータを分類し、ウイルスの遺伝子配列の変異及び変化の法則を利用して発生源と感染拡大の経路を探ることが不可欠だ。感染拡大が収束した後の中日両國関係は、かつてない國際関係の構造と経済情勢の下で新たな調整を行うことになる。両國関係はやはり前向きに発展し続ける。（編集NA）

「人民網日本語版」2020年4月3日