李克強総理は8日、5日間の歐州訪問のため飛行機でベルギーの首都ブリュッセルへ出発した。中國新聞社が伝えた。
これに先立ち、習近平國家主席が訪歐を終えたばかりだ。1カ月足らずの間に中國の國家元首と政府首脳が相次いで歐州を今年初の外遊の目的地に選んだことで、中國外交は「歐州シーズン」が続いている。
李総理は今回、ブリュッセルで第21回中國EU首脳會議を行った後、クロアチアで第8回中國?中東歐諸國首脳會議を行い、同國を公式訪問する。
中國EU関係について、外部は「ハイライトの時を再び迎える」と今回の訪問を形容している。中國とEUは第21回中國EU首脳會議で、雙方上層部の合意を引き続き実行に移すと同時に、雙方関係の焦點となる問題について引き続き「ベクトルを合わせ」、一段と信頼を増進し疑念を解消する。
「中國EU首脳會議は中國とEUが戦略面の意思疎通を行うハイレベルの場であり、中國EU関係の深化、対話?協力の推進を先導する重要な役割を発揮してきた」。王超外交副部長(外務次官)によると、雙方の首脳は會議で中國EU関係及び関心を共有する重大な國際?地域問題について踏み込んだ意見交換をし、エネルギー、競爭分野の協力文書の調印に立ち會う。
中國の張明駐EU大使によると、現在中國EU関係は▽戦略的相互信頼を強固にし続けている▽利益の融合が日増しに緊密化している▽「一帯一路」協力連攜の深化?著実化▽日増しに際立つグローバルな意義――という4つの特徴を示している。今回の會議によって一段と協力が促進され、中國EU関係の安定性、戦略性及び互恵性が高まる。
クロアチアでは第8回中國?中東歐諸國首脳會議を行う。中國と中東歐諸國による地域協力実施の有益なメカニズムである、中國?中東歐諸國協力(16プラス1協力)は雙方に恩恵をもたらす。統計によると、現在までに中國企業の対中東歐諸國投資は100億ドルを超え、中東歐16カ國の対中投資は15億ドルを超え、機械製造、自動車部品、化學工業、金融、環境保護、航空、醫薬などの分野に及んでいる。
中國人民大學EU研究センターの王義桅センター長は「この協力メカニズムは中東歐諸國の発展水準を高めることで、歐州の発展の不均衡を縮小?減少させてきた。これは歐州統合プロセスに有益であり、二國間及び多國間のウィンウィンだ」と考える。
中國側によると、今回の會議は「16プラス1協力」の発展計畫をさらに詰める成果文書を発表する予定だ。関係國はインフラ整備、貿易、金融、教育、品質検査、人的往來の円滑化、運転免許証の相互承認など各分野の協力事業合意にも調印する。
李総理はクロアチア公式訪問も行う。中國総理のクロアチア訪問は歴史上初だ。訪問期間中、雙方は両國政府の共同聲明を発表し、両國指導者の重要な共通認識を総括し、各分野の協力の計畫をまとめる。両國首相は各分野の政府間協力文書とビジネス契約の締結に立ち會う。
中國の胡兆明駐クロアチア大使は、「現在、中國とクロアチアの関係は歴史上最良の時期の1つにある」と指摘。▽政治面では、クロアチアは中國の発展の成果を高く評価し、國際?地域問題で中國側と積極的に調整?協調している▽経済面では、ペリェシャツ大橋を代表とする両國の大型プロジェクト協力が歴史的プレイクスルーを果している▽人的?文化的交流面では、クロアチアを訪れる中國人観光客が急増しており、クロアチアは中東歐諸國で初めて中國と文化?観光年行事を行う――ことを挙げる。
「中國側は今回の訪問を通じてクロアチア側との発展戦略の連攜を強化し、相互理解と政治的相互信頼を増進し、各分野の実務協力を深め、中國とクロアチアの関係及び協力を新たな水準へ高めることを希望している」と王氏は語る。(編集NA)
「人民網日本語版」2019年4月9日