浙江大學生命科學研究院の趙斌氏が率いるチームは、初期肝臓がん動物模型を構築し、単一の肝腫瘍初期細胞が免疫システムの「追撃」を逃れる過程を初めて確認し、その原理を明らかにした。この研究は肝臓がんの発癥メカニズムと免疫治療手段の開発に重要な影響を及ぼすとみられている。新華社が伝えた。
同チームは新型ラット生體細胞遺伝子コード體系を確立した。この新型體系は一部の正常な幹細胞をがんに変異させ、さらに肝臓がんの発展の過程を正確に模倣できる。趙氏は「圧倒的多數のがんは、一部の正常な體細胞の突然変異によって起こる。新型技術は、最初の細胞ががんに変異する際に、肝腫瘍がどのように発展していくのかを示す」と説明した。
同チームは、肝臓がん細胞が特定のサイトカインを分泌することでマクロファージを引き寄せ、自分の「味方」にして生き殘ることを発見した。研究者によると、マクロファージは體內の重要な免疫細胞だ。同細胞は病原體を識別し、攻撃する。しかし単一の體細胞ががんに変異したばかりの段階では、マクロファージが免疫細胞を抑制する。これにより肝腫瘍細胞は免疫の監視を逃れ、攻撃を避けることができるのだという。
趙斌氏は「がん細胞の機能を識別し、対抗する免疫細胞が白旗を揚げる。これは肝腫瘍細胞がさらに発展する重要な原因だ。肝臓がんの初期段階において、チームはこの現象を確認し、原因を把握した」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年3月2日
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