最近、600年近くの歴史がある紫禁城は連日の大雨が北京を襲ったことで注目を集めている。特に豪雨の際、故宮博物院內の地面がほとんど冠水しなかった様子を寫した寫真にはネットユーザーから故宮の排水システムに対して「いいね」が寄せられた。この件に関し、故宮博物院の単霽翔院長が「これは昔の人の建築設計の知恵と技を體現しているだけでなく、現代人の文化遺産に対するこだわりを體現している」と25日に北京で語った。新華網が伝えた。
単院長は「紫禁城の建造にあたってはまず最初に排水システムについての正確な測量と緻密な設計、細部にまでこだわった施工がなされた。紫禁城の地面は北京市全體の地形や地理環境に順応させるため、全體的に北が高く南が低く、中間が高く両側が低いという形になっており、その上、緩やかな傾斜がつけられている。紫禁城內の排水路は全て內金水河に通じており、內金水河は更に紫禁城の城壁外側にある52メートル幅の護城河と繋がった上で、さらに近隣周辺の外金水河、中南海などの水系とも通じており、これらが排水機能も兼ね備えている」と説明する。
単所長はまた「2014年~2015年、故宮博物院の慈寧宮、壽康宮、慈寧花園の一般開放エリアを補修した際、この3つのエリアの雨水排水システムも全體的な修繕補修を行った。今回の大雨でこの3つのエリアの排水管はいずれも正常に機能し、詰まりなどの現象は見られなかった。故宮博物院はまた2015年から徐々に同院全體のコンクリートやアスファルトの床を礎石を材料とした伝統的な建築材料に変更しており、景観や環境を改善するだけでなく、排水や浸水機能も強化している。故宮の排水システムは代々受け継がれ、磨かれてきた『匠の精神』だ」と語った。(編集JK)
「人民網日本語版」2016年7月27日
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