中國の科學者、15年前から認知癥を予測できる血漿バイオマーカーを発見
復旦大學の科學研究チームはこのほど、大規模プロテオミクスデータ及び人工知能(AI)アルゴリズムを採用し、將來の認知癥のリスクを予測する重要な血漿バイオマーカーを発見した。認知癥の発癥リスクを15年前から予測することを実現できる。これに関連する成果は「Nature Aging」に掲載された。「ネイチャー」誌はこの研究を、「早期の無癥狀の段階でのアルツハイマー及びその他のタイプの認知癥検査の血液検査方法に向かい一歩前進した」と評価した。新華社が伝えた。
「Nature Aging」で発表された同論文のページ。畫像提供は研究チーム。
認知癥の早期発見と介入は、疾患の負擔を大幅に軽減できる。従來の侵襲的または高コストの検査技術にはいずれも限界があることから、研究者はスクリーニングに用いるスムーズ、無侵襲、信頼できるバイオマーカーを求めてきた。復旦大學脳型知能科學?技術研究院の馮建峰教授?程煒研究員のチームは復旦大學附屬華山病院の郁金泰教授のチームと協力し、大標本データに基づき5萬2645人の健常者を対象に平均14年以上の追跡訪問を行った。うち1417人の被験者が全原因認知癥(ACD)、691人がアルツハイマー癥(AD)、285人が血管性認知癥(VaD)と診斷された。1463種の血漿タンパク質データの分析を通して、チームは認知癥の予測にとって極めて価値ある血漿バイオマーカーを発見した。
研究チームによると、モデル分析及び機械學習アルゴリズム分析の結果、GFAP、NEFL、GDF15という3種の血漿タンパク質が常に、ACD、AD、VaDのリスクと最も顕著な関連性を示した。異なる血漿タンパク質水準と疾患の臨床進行リスクとの間の関連性の分析により、GFAP、NEFLまたはGDF15の基準値が高い被験者は、將來的に認知癥を発癥するリスクが大幅に上昇する。例えばGFAPの基準値が高い人が將來的に認知癥を発癥する確率は低い人の2.32倍になる。
「ネイチャー」誌の同研究を重點的に推薦するページ。畫像提供は研究チーム。
この研究は15年前から認知癥の発癥リスクを予測できる上、その精度は90%を超える。程氏は、「これはプロテオミクスが脳疾患の早期の正確な識別と介入において重要な役割を擔えることを物語っており、將來の脳疾患の研究に新たなアプローチを提供している」と述べた。
研究チームは、「今後は中國の認知癥発癥リスクを持つ人のデータ収集と相互検証を行い、関連データを修正し、中國人に最も適した認知癥リスク予測データモデルを開発する」と明かした。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年2月19日
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