「ハイテク感」満載の2000年前のランプ「長信宮燈」
1968年、河北省にある前漢の時代の中山靖王?劉勝の妻?竇綰の墓から、青銅製で金のメッキが施された「長信宮燈」が発見された。漢代の銅製のランプの多くは動物の形をしているものの、「長信宮燈」は、これまでに発見された唯一の人をデザインしたランプとなっている。
「長信宮燈」は、漢の時代の宮女が、膝をついて座り、右手でランプの上部を、左手で下部を支えている。宮女の袖の部分は大きく広がって下に垂れ、ランプの上部と自然に一體化している。「長信宮燈」は、宮女の袖と體が內(nèi)部でつながっていて、火をともすと、熱エネルギーの作用で、煙やすすは右腕から體內(nèi)に入り、空洞になっている內(nèi)部にとどまる。そして、「宮女」の體の底部へと落ちていく。また、ランプの受け皿の部分には水を入れることができ、そこで煙を浄化して室內(nèi)の空気が悪くなるのを最大限抑制することができるように工夫されている。この工夫により煙やすすを出さず、きれいな空気を保つことができるようになっている。
2022年北京冬季五輪開催時、「長信宮燈」をモチーフにデザインされた聖火リレーのランタンが用いられ、「長信宮燈」が再び大きな話題となった。そして、北京冬季五輪の「グリーンオリンピック」というコンセプトや中國の漢の時代の環(huán)境にやさしい設計を世界の人々にPRした。(編集KN)
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博物館は人類文明を保護し、伝承する重要な場。博物館に所蔵されている文化財は埃をかぶった骨董品ではなく、いずれも民族の生きてきた証となる生きた伝承だ。「中國の文化財は語る」では毎回博物館に所蔵されている文化財の紹介を通じて、文化財に込められた中國の文化と精神について紹介していく。
「人民網(wǎng)日本語版」2023年9月19日
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