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中國の陶磁器を理解する上で決して見逃せない唐三彩のラクダとは?

中國の文化財は語る

人民網(wǎng)日本語版 2023年08月02日10:31

中國古代の人々の暮らしぶりや社會などを最もよく知ることができる陶磁器は何か?と考えた場合、唐代の鉛釉を施した「唐三彩」を見逃すことはできない。「三彩」と名付けられているものの、実際の釉薬の色の數(shù)は3色にとどまらず、黃色や緑、白、赤褐色、藍(lán)色、黒などがある。ただそのなかでも黃色、緑、白の3色がメインとなっているため、「唐三彩」と呼ばれている。

大量に出土している「唐三彩」の文化財を見ると、ラクダをかたどった文化財が多い。ラクダはシルクロードにおける最も重要な移動手段として用いられていた。そして多くのラクダが西域の商人たちと共に、ゴビ砂漠を越え、シルクロード東側(cè)の起點の一つである河南省洛陽市まで來ていた。當(dāng)時の人々は、荷物をたくさん運んでいるラクダをしばしば目にすることができたため、當(dāng)時の職人たちもラクダを題材にした作品を數(shù)多く制作したのだとみられている。

三彩ラクダ(洛陽博物館所蔵)

三彩ラクダ(洛陽博物館所蔵)

出土している唐三彩のラクダの中でも極めて貴重な作品がある。それは、高さ88センチと非常に大きく、空を仰ぐように頭をあげていななき、今にもこぶを左右にゆらしながら歩きだすような生き生きとしたデザインとなっている。背中には美しい3色の布がかけられ、壺や肉を背負(fù)っている。その「主人」である安菩は、西域の安國出身で、父親と共に唐に帰順した後、唐の國境を守るために勇敢に戦い、「五品京官」や「定遠(yuǎn)將軍」に任命され、生涯にわたって功績を挙げ続けた。安菩のように、唐に定住した異民族はたくさんおり、砂漠を越えて唐にやって來て、結(jié)婚して子供をもうけたり、役人になったり、商売を営んだりして、豊かで楽しい暮らしを送っていた。このように唐は當(dāng)時、開放的で包容力のある場所として稱えられていた。(編集KN)

中國の文化財は語る

博物館は人類文明を保護(hù)し、伝承する重要な場。博物館に所蔵されている文化財は埃をかぶった骨董品ではなく、いずれも民族の生きてきた証となる生きた伝承だ。「中國の文化財は語る」では毎回博物館に所蔵されている文化財の紹介を通じて、文化財に込められた中國の文化と精神について紹介していく。

「人民網(wǎng)日本語版」2023年8月2日

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