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「商売道具」はリモコン!コンバインハーベスターで収穫作業を請け負う若者

人民網日本語版 2021年07月01日10:06
「商売道具」はリモコン!コンバインハーベスターで収穫作業を請け負う若者

中國で小麥の収穫を手伝う出稼ぎ労働者は「麥客」と呼ばれている。毎年、小麥の収穫時期になると、陝西省や甘粛省、寧夏回族自治區などの農民たちはわざわざ地元を離れて収穫場所へと赴き、小麥の収穫作業を手伝う。プロの「麥客」である阿地力·沙拉木さん(28)にとって、「麥客」は「儲かる」仕事だ。

焼けつくような日差しとなる夏半ばに、天山山脈の南に位置する新疆維吾爾(ウイグル)自治區庫車(クチャ)市斉満鎮の麥畑では、阿地力·沙拉木さんがスマホほどの大きさのリモコンを操作して、北斗衛星測位システム搭載のコンバインハーベスターの作業コースを設定していた。設定さえすれば、その後は刈り取りの様子を見守るだけでいいという。

阿地力·沙拉木さんは、子供の頃は、小麥の収穫期になると、一家総出で刈り取っても、1日當たり1ムー(6.667アール)ほどしか刈り取れず、1ヶ月以上かけて作業をしていたという。

「子供の頃、鎌で小麥を刈り取っている時、神話の世界のように、人の手を使わずに刈り取れるようになったらいいのにと思っていた。僕の父親は鎌を使う『麥客』で、夏はずっと家にいなかったから」と阿地力·沙拉木さん。

そして今、小麥の収穫は簡単なことになり、「麥客」は過去のものになりつつある。そして、ハイテクを駆使する「新麥客」が雨後のタケノコのように次々登場している。

「新麥客」の阿地力·沙拉木さんは、バザールでかつての「商売道具」だった「鎌」を買うのではなく、麥畑で「スマホ」を操作しており、「北斗衛星測位システムを通じて、収穫コースを正確に設定することができ、手間も時間も省ける」と話す。

麥畑では、北斗衛星測位システム搭載のコンバインハーベスターが忙しそうに動き回り、10分ほどで、1ムーの刈り取り、脫穀、選別などの作業を終わらせていた。

阿地力·沙拉木さんによると、ざっと見積もって、1ムー當たりの作業料金は60元(1元は約17.1円)で、日給は2000元以上。年収は7萬元以上に達するという。コンバインハーベスター半臺分に當たる金額で、「麥客というのはとても儲かる仕事」と話す。

新疆ウイグル自治區では現在、北斗衛星測位システムが小麥の収穫や収穫後に殘っている切り株除去、鋤き返し、ドローンによる植物保護など多くの分野で幅広く応用されている。そして、農業の生産の質や効率は大幅に向上し、昨年、同自治區の小麥の収穫の機械化率は97.48%に達した。

機械を採用したため収穫がスピードアップしており、地域をまたいで作業をする阿地力·沙拉木さんが作業をしに出向いた地域の広さはすでに彼の父親を超えたという。阿地力·沙拉木さんは來年、天山山脈を超えて、さらに遠くの、さらに大きな小麥畑へ出向く計畫という。(編集KN)

「人民網日本語版」2021年7月1日

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