米経済誌「フォーブス」は現地時間の6日、第35期世界長者番付を発表した。それによると、世界はまだ新型コロナウイルス感染癥によって大きく混亂し、経済が低迷するという狀況にあるが、世界の富豪たちの総資産は過去1年間で8兆ドル(1ドルは約109.7円)以上増加した。2021年には世界の億萬長者は2755人に達し、過去最高を更新した。この長者たちのうち、493人が初めて番付に載った人たちで、中國と米國の寄與が最も大きかったという。「環球時報」が伝えた。
「新型コロナで億萬長者はさらに裕福になった」。韓國紙「文化日報」は7日にこのように指摘した上で、「新型コロナの大流行がグローバル経済に深刻な影響を與えたが、事実が再三証明するように、感染癥に直面して長者の人數は逆に増え続けた。特に非対面の産業の関連銘柄が値上がりを続け、ハイテク関連の長者たちは資産がさらに増加し、仮想通貨の価値が急上昇したことも新たな億萬長者を數多く生み出した。これまでの億萬長者の大半が資産を相続して急に豊かになったのと異なり、現在の裸一貫から身を起こした億萬長者の割合が過去最高を更新し、弱冠26歳の億萬長者も誕生した」と伝えた。「フォーブス」によると、「今年は長者のうち1975人が『裸一貫組』だ」という。
韓國メディアのイーデイリーはサイトの中で、「貧富の差というウイルスが拡散を続けている。先月25日に米國の國際NGOのオックスファムが発表した報告書では、世界の最も裕福な10人の億萬長者が新型コロナの大流行後、わずか9ヶ月間で資産を5千億ドル増やし、これは主要20ヶ國?地域(G20)が感染癥の下での経済活性化策に拠出した資金に相當する。これと明らかな対照をなすのは、最も貧しい人々が今回の90年ぶりの感染癥の打撃を最も大きく受け、いつ仕事を失うかわからない狀態に陥ったことだ。オックスファムが世界79ヶ國の経済専門家295人に対して行なったアンケート調査では、世界の1日あたり5.5ドルの生活費も不足する貧困人口が、30年は2億-5億人増加し、多くの貧困人口は10年後でも感染癥前の生活レベルに戻ることが難しいとのことが明らかになった。感染癥は世界の資産分布狀況にも直接的な影響を與えた。ブルームバーグの7日付の報道では、世界の約1億5千萬人が感染癥によって中産階級から脫落し、特に南アジア地域でこうした傾向が顕著だという。
米ABCテレビの報道によると、多くの経済學者が「感染癥により米國では貧富の差が拡大し、所得の不平等が激化した。仕事で人と対面?接觸しなければならない低賃金労働者の多くが感染癥によって仕事を失った一方で、ホワイトカラーはリモートで仕事を続けられたからだ」と警告した。感染癥が労働市場に打撃を與える前の20年2月、米國の失業率は3.5%という歴史的な低水準だったが、今年3月には6%に達した。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年4月9日