新型コロナウイルスが猛威を振るうなか、世界のワクチン開発が急ピッチで進められている。米イノヴィオ社が開発した新型コロナウイルスワクチン「INO-4800」が6日、第1期臨床試験を開始した。米Moderna社と米國立アレルギー?感染癥研究所が共同開発した「mRNA-1273」、及び中國軍事科學院軍事醫學研究院の陳薇院士がチームを率いて開発した「組換え新型コロナウイルスワクチン」に続き、世界で3番目に臨床試験に入った新型コロナウイルスワクチンとなった。新華社が伝えた。
世界保健機関(WHO)がウェブサイトに掲載した情報によると、3月26日現在、世界で少なくとも52種以上の候補ワクチンが臨床前の研究段階に入っている。これらの開発中の新型コロナウイルスワクチンには、どのような種類が含まれるのだろうか。
香港大學微生物學科教授で、HIV研究所所長を務める陳志偉氏はこのほど取材に対し、開発の先端にある様々な候補ワクチンは主に次の2種類に分かれるという。
(1)承認済みの同類ワクチンがない新型ワクチン。主に核酸ワクチンで、RNA(リボ核酸)ワクチンとDNA(デオキシリボ核酸)ワクチンに分かれる。これらのワクチンは抗原タンパク質コーディングのRNAまたはDNAの斷片を直接人體の細胞內に取り込む。
(2)これまで広く応用されてきた従來型のワクチン。不活化ワクチン、サブユニットワクチン、組換えウイルスベクターワクチンなどが含まれ、開発中の新型コロナウイルスワクチンの多くがこれに屬する。中國のチームが開発した「組換え新型コロナウイルスワクチン」は組換えウイルスベクターワクチンで、アデノウイルス5型をベクターとし體內に新型コロナウイルス発現スパイク狀タンパク質の遺伝子を送り込む。
中國國務院共同感染対策メカニズムの記者會見で発表された情報によると、中國は感染癥発生後に5つのテクノロジー?ロードマップにより新型コロナウイルスワクチンの開発推進を加速した。これは不活化ワクチン、サブユニットワクチン、アデノウイルスベクターワクチン、弱毒インフルエンザウイルスベクターワクチン、核酸ワクチンに分かれる。中國の5つのテクノロジー?ロードマップが、世界で開発中の新型コロナウイルスワクチンの主な種類を網羅していることが分かる。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年4月9日