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世界の水著の1/4を生産する中國東北地域の小都市

人民網日本語版 2024年04月24日10:24

中國の東北地域にこんな小さな都市がある。50萬人に満たない人口のうち、水著の生産に従事する人が3分の1に達する。ここから販売された水著は世界で販売された水著の4分の1を占め、水著の年間付加価値額は約150億元(1元は約21.4円)に上り、販売先は世界の140を超える國と地域に広がる。その都市とは、中國最大の水著生産拠點である遼寧省葫蘆島市管轄下の興城市だ。

2023年北東アジア(興城)國際スイムウェア博覧會の會場の様子。(寫真提供は興城市文化観光?ラジオテレビ局)

2023年北東アジア(興城)國際スイムウェア博覧會の會場の様子。(寫真提供は興城市文化観光?ラジオテレビ局)

興城市水著業界協會の柳菁副事務局長は、「世界で売られている水著の4枚に1枚は興城産だ。ロシアでは水著が100枚あれば99枚が興城で作られたものだ。興城には水著メーカーが4000社以上あり、年間付加価値額は150億元を超え、國際市場で25%以上のシェアを占める」と説明した。

大きな産業を育てた小さな作業場

興城の水著産業発展史は1980年代までさかのぼる。當時の興城にはレジャー?リゾート地や療養所がたくさん建設されて、観光客が続々と訪れるようになり、水著のニーズも日増しに高まった。

興城にひっそりとたたずむ錦西水著加工工場はネットで人気のスポットだ。(撮影?李晛)

興城にひっそりとたたずむ錦西水著加工工場はネットで人気のスポットだ。(撮影?李晛)

興城水著産業に従事した最初の人々は、観光客が著ている水著のデザインを模倣し、手作業で製品を作る家族経営の小規模作業場で、販売も自分たちで行っていた。資本とノウハウが十分に蓄積された後、自分たちのブランドと産業體系の構築を開始して、グローバル市場にも徐々に進出するようになった。

興城で水著を最初に作ったのは誰か。一言で話すには多少複雑な話にはなるが、柳さんによると、1986年に興城南関にある胡同(伝統的な民家が建ち並ぶ細い路地)で、劉家の三姉妹(劉雪瑩さん、劉雪娟さん、劉雪艶さん)が女性用のシアサッカー水著を作り始め、萬元戸(年収が1萬元を超える農家?自営業者)がまだ珍しかった當時、一家で一夏に3000元余りの売り上げを達成した。90年代初めに、劉家の三姉妹が共同出資による経営スタイルに移行し、興城初の水著企業となる興城遠航泳衣廠を設立した。

水著ファッションショー。(撮影?于海洋)

水著ファッションショー。(撮影?于海洋)

2002年には、後に水著産業の一大拠點となった斯達威水著スーパー産業パークの張東元會長が、興城にある小規模作業場で水著を作り始めた。創業當時は中國內外の有名ブランド向けの相手先ブランド名製造(OEM)を手がけ、製品は歐州や南米などに売られていた。張さんは、「會社の経営はますます順調になっていったが、自分たちのブランドがないので、企業としての発展はますます難しくなった」と振り返る。そこで2009年、企業のさらなる発展を求め、海外で事業を展開することを決定。約490萬ドル(1ドルは約154.7円)で米INGEAR社を買収し、同社の複數のブランドのフランチャイズ権を手に入れた。主な市場は米國で、メキシコ、ジャマイカ、スペインなどでの代理販売業務も手がけるようになった。

當時、興城の複數の水著メーカーも海外企業の買収に乗り出し、國際合併?買収(M&A)により、生地の開発、パターン?デザイン、ブランド運営、優良顧客、市場ルート?ネットワーク、影響力?知名度などの強力なコアコンピタンスを獲得し、中國內外の市場でより大きく安定したシェアを勝ち取った。

統計によれば、現在まで、興城の水著メーカーの80%が獨自ブランドを持ち、イタリアやフランスなどの國で20件を超える商標登録を行ったという。

95後(1995年から1999年生まれ)の水泳産業の従事者?張嘉鋭さんが働く様子。(撮影?李晛)

95後(1995年から1999年生まれ)の水泳産業の従事者?張嘉鋭さんが働く様子。(撮影?李晛)

95後(1995年から1999年生まれ)の水泳産業の従事者?張嘉鋭さんは、父親の張東元さんの企業管理を手伝うため、英國に留學した。修士號を取った後、父親の會社で越境EC業務を擔當している。張さんによると、以前、同社はロシアからの注文が80-90%を占めていたが、市場の変化や越境ECの発展にともなって、今では注文の內訳は基本的に歐州と米國が半々だという。

水著の生産?販売規模が拡大を続けるのにともない、常住人口約50萬人の興城では水著産業に従事する人が16萬人近くになった。

興城市のある水著企業の生産現場。(撮影?李晛)

興城市のある水著企業の生産現場。(撮影?李晛)

現在、興城には安定?成熟した職人陣が形成されており、水著の開発能力を備えた技術者は従業員全體の5%以上を占める。多くの企業が北京、瀋陽、大連、上海などの繊維?アパレル関連の大學と提攜関係を結び、専門の人材を雇用するとともに、技術者も育てている。(編集KS)

「人民網日本語版」2024年4月24日

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