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中國リメイク版「花束みたいな戀をした」制作始動 ネットは自作のご當地版シナリオ投稿ですでに盛り上がり

人民網日本語版 2023年12月11日15:27

阿里巴巴影業集団(アリババ?ピクチャーズ?グループ)は金鶏百花映畫祭において、中國版「花束みたいな戀をした(中國語タイトル「花束般的戀愛」)」の制作プロジェクトが始動したことを発表した。同社によると、1年の月日をかけてようやく腳本家?坂元裕二から映畫のリメイク権を手に入れ、來年中にもクランクアップさせる計畫という。

この情報が明らかにされると、映畫ファンの間ではこの話題でもちきりとなり、ポスターの醸し出す雰囲気から、「日本版の文學的なムードを引き継いでいる」や「『男の子』や『その子』といった文字を見て、切ない青春時代を思い出した」といったコメントを次々と寄せている。

邦畫「花束みたいな戀をした」は2021年1月29日に日本で公開された。土井裕泰監督がメガホンを取り、坂元裕二が腳本を擔當、菅田將暉と有村架純が主演を務めている。2022年に中國で公開された際には、興行収入が9606萬2000元(1元は約20円)で、中國のコミュニティサイト「豆瓣」では8.6ポイントと高い評価がついた。

何気ない日常をとらえながらも、リアルな戀人たちの姿を描いた「花束みたいな戀をした」では、山音麥と八谷絹が終電を逃したことをきっかけに知り合うところからストーリーが始まる。映畫の半券をしおり代わりにし、好きな文學や映畫、音楽などの趣味が同じことで意気投合。しかし大學を卒業し、社會に出て、現実的な責任や人生における重要な選択に直面した時、2人の意見はすれ違うようになる。映畫は、同棲する2人が一緒に食事をしたり、遊んだり、しゃべったりしているシーンがほとんどで、駆け引きや修羅場はなく、會話や日常生活の雰囲気を通して、観客を惹き付けている。趣味が同じであるため意気投合して戀人になった麥と絹は、現代の多くのカルチャーやアートを好む若者と同じであり、「カルチャーやアート好きな豆瓣ユーザーのための映畫」といったコメントも寄せられているほどだ。同映畫の腳本は、「東京ラブストーリー」や「カルテット」、「大豆田とわ子と三人の元夫」といった大ヒット映畫やドラマを手掛けてきた坂元裕二が擔當した。ストーリーは東京を舞臺に展開されているものの、登場する多くのカルチャーやアート作品、そして若者ならではの暮らしぶりには、中國の若者も共感を覚えている。そのため、中國各地の多くのネットユーザーが先を爭うかのように、日本版の文學的スタイルに、人情味あふれるそれぞれの地域の特色を加えた「○○バージョン」の「花束みたいな戀をした」のシナリオをネット上に投稿。ネットユーザーからは、「エモい」や「まるで自分自身を見ているよう」といったコメントが寄せられている。

想像力豊かなネットユーザーは、中國各地のローカライズ版「花束みたいな戀をした」のシナリオを作成している。例えば、日本版で、麥と絹は、終電を逃し、一緒に入った深夜営業のカフェでたまたま人気映畫監督の押井守が近くに座っているのを見つけ、それに気づいたのは自分たちだけだったため、互いにリスペクトし合うが、ネットユーザーが作成した北京版では、「北京風モツ煮込みの鹵煮を食べている時に、賈樟柯(ジャ?ジャンクー)監督に遭遇」というエピソードになっている。また、日本版では、麥と絹は初デートで、東京の科學博物館にミイラ展を見に行くのに対して、北京版では、「特別展を見るために798蕓術區に行く」エピソードに、上海版では、「上海國際映畫祭に行くチケットを協力して手に入れようと助け合う」エピソードで、互いの思いを深めている。

北京版と上海版のシナリオがネットで大きな話題を集めると、多くのネットユーザーが觸発されて、広州版や杭州版、南京版、武漢版、長沙版、東北版、深セン版、河南版、重慶版などを作成。日本版のストーリーをベースに、各地の文化的なランドマークやリーズナブルな代表的なストーリートやリーズナブルなグルメ、若者の沒入型體験を楽しむ「シティウォーク」のコースなどを盛り込み、各地のネットユーザーが共感を覚えている。また、他の地域バージョンも続々と登場し、公務員試験に対する熱意が高いというイメージがある山東版の「一緒に公務員試験を受けたのに、不合格となり、2人は別れる」というエピソードには、多くの人が思わずニヤリとしている。

中國では最近、海外の人気映畫のリメイク版が続々と発表されている。例えば、映畫「二手傑作」のオリジナル作品は米國の「ディア?ダディ 噓つき父さんの秘密」、「拯救嫌疑人」のオリジナル作品は、韓國の「セブンデイズ」、「無価之寶」のオリジナル作品は韓國の「擔保」、「瞞天過海」のオリジナル作品はスペインの「インビジブル?ゲスト 悪魔の証明」となっている。「腳本業界では、『一流のオリジナルよりも、三流作品のリメイク版のほうがいい』という言葉が流行している」とする業界関係者もいる。リメイク版は、スピーディー、かつ安定して市場に供給できる。ただ、リメイク版は、失敗に終わることも多い。そのため、「花束みたいな戀をした」のリメイク版制作が発表されて以降、「期待しない」とする人も多く、「オリジナル作品があれほど高く評価されたのは、名言や名臺詞がたくさんあり、生活の細かな所までリアルに表現されていたからであるほか、社會問題を織り込んだストーリーとなっていたから」という聲もある。中國と日本の社會や文化的な背景には違いもあり、文化的要素をそっくりローカライズしたとしても、そして、北京や上海、広州といった大都市を舞臺にしたとしても、これほどシンプルな戀愛を描き出すのは難しいのではないかとしている。あるネットユーザーは、「『花束みたいな戀をした』の中國版が、その名言や名臺詞を単にそのまま中國語に翻訳するのではなく、じっくり観察して考え抜いた名言や名臺詞を生みだす坂元裕二のきめ細やかな手法に學ぶことを願っている」といったコメントを寄せている。(編集KN)

「人民網日本語版」2023年12月11日

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