都市生まれのカフェが農村へ 浙江?安吉の劇場カフェが大人気に
浙江省湖州市安吉県の霊峰街道の劇場カフェは周囲を山に囲まれ、ほど遠くない場所に名剎?杭州霊隠寺の姉妹寺の霊峰寺がある。カフェの入っている建物は、100年の歴史がある古い建築物で、1階が劇場カフェ、2階が美術館だ。カフェのドアを通り抜ける前から、中庭には白茶の香りとコーヒーの香りが合わさった芳醇な香りが漂ってくる。
ドアを開けると、前世紀の大邸宅にやって來たような気分になる。カフェの店內はもとより、中庭、劇場部分、渡り廊下まで、どこもかしこも中國ムードにあふれている。ここに來る人のお目當てはずっと前から美味しいコーヒーだけではなくなった。
林高健さんは劇場カフェの創業者の一人で、大學を卒業するとまず上海市の外資系コンサルティング會社で4年働き、次に北京市で文化旅行事業を手がける會社を設立した。起業から2-3年たった頃に転機を迎え、故郷の安吉県に戻って劇場カフェをオープンすることにした。
林さんによると、安吉でのカフェと言えば、一般的には瑞幸珈琲(ラッキンコーヒー)とスターバックスしか選択肢がなく、ネットで人気の農村カフェはたくさんあるが、コストパフォーマンスが悪く、日常的なコーヒーとして飲むのにはふさわしくないことに気づいたという。
農村カフェが人気スポットとして経済的にも盛んな現在だが、林さんは人と同じ道は選ばず、コスパのよい日常的なコーヒーを打ち出して、安吉県のコーヒー消費市場を大きく切り開いた。
劇場カフェは景勝地にあり、文化旅行での消費が中心であることから、繁忙期と閑散期の売り上げに大きな差が出る。小型連休や春節(舊正月)などの祝休日期間には、1日當たりの売上高が最大5萬元(1元は約20.4円)に達する時もあるが、普段の週末は1萬元前後にとどまっている。
現在、劇場カフェはSNSで大きな話題になっている。古い建物のテラスで七輪を囲んでお茶を飲む、白茶の茶摘み體験、古い製法でのお茶の焙煎體験、抹茶コーヒーの試飲など、劇場カフェは消費者に向けて多様な文化體験メニューを用意している。林さんは、「安吉の白茶、中國の古典文化、コーヒーを媒體にして、より幅広い消費者、より若い消費者に普及させていきたい」と展望を語った。(編集KS)
「人民網日本語版」2023年10月31日
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