多彩で楽しい広東省
作者:ワナカキヨシ
撮影日:2019年10月と2022年10月
撮影場所:広東省(丹霞山、開平、洞天仙境、英西峰林)
広東省は実に多彩で楽しい地です。深圳や広州の摩天樓が聳える世界の大都會もあれば、そこから車で2~3時間も走ると感激の自然風景もあります。
湖南省近くには地質學上でも世界的に有名な「丹霞山」巖峰群があります。日の出前、赤色砂礫巖の巖峰がまるで海に浮かぶ島々のように雲海に浮かんでいました。
広州から南に車で2時間ほど走ると「開平」があります。1840年~1911年にかけて數百萬人の中國人が米國などに渡り鉱山で金採掘や鉄道建設や農業に従事し、都會では貿易や飲食業などの仕事に就きました。アメリカ橫斷鉄道は広東省の江門から米國に渡った労働者の力で建設されたと言われます。そして苦役の末に故郷に錦を飾り「開平望樓」と呼ばれる中國と西洋の様式を取り入れたすばらしい建物を建て、今も多くが殘っています。華麗で重厚な建物は世界文化遺産に登録されて「開平望樓」は華僑の故郷の地です。
また、広州の西方、清遠市には「洞天仙境」があります。ボートに乗り川を進むと真っ暗な大きな洞窟に入り、さらに行くと前方に眩しい陽の光が注ぐ空間が見え、滝を落ちる水滴が陽に輝いていました。まるで真っ暗な映畫館ですばらしいスクリーンの映像を見ているような景色でした。洞窟を抜けて真上を見ると大きな楕円空間が自然の天窓のように開いて、そこから青空が見えました。楕円の大きさは縦60m、橫20~30m程でしょうか、周囲は高さ50m~100mほどの巖壁がせり上がり、まるで天然のドーム球場に入ったようでした。
また「洞天仙境」の近くには英西峰林があります。桂林に多く見られる三角錐の山の麓の村を朝早く村を散歩していると、畑を耕す村人を朝日が紅く染め、そこには心休まるゆったりした時間が流れているようでした。